今回は人の心理現象の一つであるであるハロー効果について解説していこうと思います。
『ハロー効果とはどういうことか?』『なぜハロー効果と呼ぶのか?』などの疑問を解決していきます。
それではさっそく見ていきましょう。
ハロー効果とは?
ハロー効果とは、ある対象を評価するときにその対象の目立つ特徴に引っ張られ、他の面における評価が影響を受けて歪んでしまうといった心理現象です。
いわゆる認知バイアスの一つであり、社会心理学の分野の専門用語になります。
ハロー効果の名前の由来
ハロー効果のハローを英語の『Hello』だと誤解していませんか?
実はハロー効果のハローは英語の『halo』でその意味は光輪です。光輪とは聖なるものの頭の後ろにかかれる光の輪のことです。キリスト教絵画などによく見られますね。
聖なるものでなくてもこのハローが後ろにあったら聖なるものに見えてしまうことから、心理学者のエドワードソーンダイクが論文の中でハロー効果という名称を使ったのがハロー効果の起源です。
二つのハロー効果とその具体例
ハロー効果には二つの種類が存在します。それはポジティブハロー効果とネガティブハロー効果です。
ポジティブハロー効果
ポジティブハロー効果とは人の目立っている長所に引っ張られて、それ以外の部分に関しても実際よりも高く評価してしまうことです。
身近な例でいうと、CMで好感度の高い芸能人を起用すると売り上げが伸びるというのがハロー効果に当たります。
その商品を好感度の高い人が使っていたり紹介しているのを見ると、その人のイメージに引っ張られて、その商品までもが良いものに思えてしまうということです。
また私たちは他人を判断するときも無意識のうちにハロー効果が働いてしまっています。
例えば容姿が綺麗な人を見たときはたいていポジティブハロー効果が働きます。
『こんなに綺麗な人ならきっと部屋もおしゃれなんだろうなー。』という風に容姿が綺麗というだけで他の無関係な面についても良い評価を与えてしまうのです。
ネガティブハロー効果
ネガティブハロー効果とは人の目立った短所に引っ張られて、それ以外の部分に関しても実際より低く評価してしまうことです。名前の通りポジティブハロー効果の反対ですね。
例えばロン毛で清潔感のない恰好をしている男性を見ると、『部屋が汚そう』とか『仕事ができなさそう』といったように他の面についても悪い評価をくだしてしまうのもネガティブハロー効果です。