ひいろのブログ

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長期記憶と短期記憶の違いと種類をわかりやすく解説

長期記憶と短期記憶の違い

今回は長期記憶と短期記憶の違いについて見ていきます。

みなさん長期記憶や短期記憶という言葉を聞いたことがあるかもしれませんが、長期記憶は長持ちして、短期記憶はすぐに忘れる記憶くらいの認識だと思います。

確かにざっくりとした説明ではそうなんですが、長期記憶にもいくつか種類があったり、詳しく知ることで記憶法を工夫していくといったこともできるので、今回はその辺を説明していこうと思います。

それではさっそく見ていきましょう。

 

 

短期記憶とは?

短期記憶って何?

短期記憶とはその名の通り記憶してから数十秒から数分の短時間しか維持されない記憶で、復習しない限りその記憶は消えてしまいます。

短期記憶で一度に覚えられるものの数は7個とされ、これは個人差も小さく大抵の人は5〜9個の範囲に収まると言われています。

今までは人間の記憶は短期記憶と長期記憶の2種類からなるというのが一般的でした。

しかし最近では短期記憶がワーキングメモリという新しい概念に置き換わって研究されています。

ワーキングメモリとは4個の箱からなる記憶で、その箱の境界線は不明瞭で液体のようになっていると考えられています。

最近の認知心理学の研究者の間では短期記憶よりもワーキングメモリの方が信じられています。

長期記憶とは?

長期記憶のイラスト

長期記憶とは覚えてから数カ月から数年、場合によっては死ぬまで残り続けるものをそう呼びます。

しかし長期記憶には実は種類があります。大きく分けると宣言的記憶非宣言的記憶の2種類。

さらに細かく見ていくと、宣言的記憶はエピソード記憶意味記憶、非宣言的記憶は手続き記憶プライミング記憶の合計4種類に分類されます。

宣言的記憶

宣言的記憶とは言葉で説明できる記憶のことを言います。宣言的記憶はさらにエピソード記憶と意味記憶の2つに分かれます。

エピソード記憶

エピソード記憶とは時間や場所、感情が伴う記憶のことを指します。

何か過去のことを思い浮かべた時の記憶はほとんどがエピソード記憶です。

エピソード記憶のシステムが形成されるのは3〜4歳と言われているので、小さい頃の記憶がないのはこのせいです。

エピソード記憶は意味記憶と違い一回だけで長期記憶に移行されますが、時間が経つにつれて時間、場所、感情といった文脈が消えて意味記憶になります。

 

意味記憶

意味記憶は自分の経験とは無関係の知識のことを指します。

数学の公式や漢字、歴史の知識など勉強で覚えるべきものはほとんどこれに当たります。

先ほどエピソード記憶は時間が経つと意味記憶になると言いましたが、意味記憶がエピソード記憶になることもあります。

 

非宣言的記憶

非宣言的記憶は宣言的記憶とは逆で、内容を思い浮かべることもできず、言葉で説明もできない記憶のことをこう呼びます。

非宣言的記憶も手続き記憶とプライミング記憶の2種類に分かれます。

 

手続き記憶

手続き記憶

手続き記憶とはいわゆる体で覚えてる記憶のことです。

例えば泳ぎ方や自転車の漕ぎ方がこれに当たります。

泳ぐときに一々『右手を上げたら顔を右上に上げて息継ぎをする…』なんて思い出してる人いませんよね。

お手本やイメトレ、練習によりその動きが体に染み付いて、無意識に体が動いていると思います。

これもやはり長期的に覚えているものなので、長期記憶の一種なんですね。

プライミング記憶

最後に紹介するのはプライミング記憶です。これは少し特殊な記憶で、無意識的に思い出されてしまう記憶です。

説明するより実際にあなたにプライミング記憶を思い出して貰うのがいいと思うので、とりあえず下の4つの単語を眺めてみてください。

にんじん、キャベツ、ほうれそんう、たまねぎ

この中で1つだけ野菜じゃないものが含まれているの分かりますか?

答えはほうれそんうです。ほうれんそうは野菜だけどほうれそんうはそもそも単語じゃないですね。

でも多くの人は今の4つの単語を見てほうれんそうと認識してしまったと思います。

このように先入観が働いて、無意識に自分の認識に影響が与えられる現象のことをプライミング記憶と呼びます。

プライミング記憶は人の処理を軽減してくれる一方で勘違いの原因にもなります。

レポートや文書の文字ミスに中々気付かないのもこれが原因です。